◆作品紹介
これまで本メディアに海外の知られざる傑作掌編をいくつも翻訳・寄稿・紹介してくださってきた紅坂紫さんですが、今回は翻訳作品ではなく、ご本人による散文詩をお届けします。クリスマスを起点として、確かに存在したはずの記憶と存在しない記憶のあいだを、亡霊たちが往還し、ひとまとまりのテクストとなって、今、〈わたし〉という関数を通して出力される。ゴースト。それはかつてはどこにも存在しなかったかもしれないが、ここには確かにそれは在る。クリスマス・セールの札に二〇〇〇年前の情景が重ね合わされている。〈わたし〉の目を通して、わたしたちはそれを目撃する。(編・樋口恭介)